私がキャンプツーリングを始めようと思ったきっかけは、
師匠からの
キャンプツーリング行こうよ!
といった言葉からだった。
しかし、当初私はキャンプツーリングに否定的だった。
そのため、
はぁ?キャンプツーリングってアレでしょ?
やたらとデカイ荷物をバイクに括り付けて、
傍から見たら、絶対に、“車で行けよ”って思われるヤツでしょ?
普段バイクに乗っている自分ですらそう感じる事だ。
バイクに乗らない人がどう思うかなんて、
想像しただけで怖ろしい・・・
ましてや出かける先は行楽地だ!
ラフな格好で車に乗り込んでワイワイしながら目的地に向かう家族・・・
そんなキラキラした人達が、
不格好なまでに荷物を満載した自分のバイクの後ろに付いた事を想像してみろ!
絶対こう思うはずだ!
“えっ?何あのバイクヤバくない?”
“何であんなに荷物積んでるの?”
“夜逃げかなにかかな?”
“きっとそうだよ!”
“ホラ、顔見られたくないからヘルメットなんか被ってるじゃん!”
“てか、車持って無いのかなぁ?”
“せめて車借りればいいのにねぇ~”
“借りれないんじゃない?”
“え~!可哀そう~!www”
そんな会話に対して、
そんな訳ねぇだろ!
といったツッコミすら入れられないんだぞ!
・・・あ、ツッコミ関係無かった。
イヤイヤイヤイヤ、とにかく、
“カッコいいバイク乗り”をテーマに掲げる自分にとって、
※テーマと実際の容姿は別である
荷物満載で家族連れの笑い者にされるキャンプツーリングは、
その対極に位置するツーリングスタイルなのだ!
このためその時は、
無理無理、
ソレは俺のツーリングスタイルのポリシーに反しますよぉ
と答えたのだった。
それに対して師匠は、
あぁ、そうだよねぇ。
プラム君には“できない”よねぇ。
不便なシチュエーションを楽しむライダーって、
カッコいいと思うんだけどなぁ・・・
と言ってニヤニヤしている。
“できない”という否定や“カッコいい”という言葉に対し、
私が釣られて来ると思っているのだ!
師匠は、私の事をそんな“単純バカ”だと思っているのか?
気に入らない・・・このジジイが!
そしてこう思う自分がいた!
“できない”んじゃない!“やらない”んだ!
しかし、不便を楽しむって、本当に“カッコいい”のか?
笑い者になるんじゃないのか?
そんな思いが頭の中でグルグルと駆け回り、
う~ん・・・
と悩みながらチラ見した師匠は相変わらずニヤニヤと・・・
このニヤニヤがなんかムカつく!
そして口から出た言葉は、
そ、そこまで言うならヤッてやろうじゃないの!
キャンツー?上等だよ!マスターしてやるよ!
と、師匠では無く、
“単純バカ”が自分の吐き出したポリシーに喧嘩を売るものであった。
かくして、ド素人の中年オヤジが、
キャンプツーリングマスターを目指すこととなったのである。
“単純バカ”バンザイ!
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